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調剤薬局業務をExcelで効率化しよう

薬局は儲けすぎなのか?

今回の診療報酬改定ではかなり薬局への風当たりが強くなっていますね。

 

「そらそうだよな」なんて思ったりもしますが、メディアの記事など腑に落ちないこともあるので少し整理してみたいと思います。

 

院内処方の薬価差益が発端?

 

日本では「調剤」について薬剤師法第19条で薬剤師の専権事項となっています。

ただし、薬剤師法第19条及び医師法第22条の規定で医師(または歯科医師)に調剤権の特例を認めています。

しかしながら、長らく「院内処方」が一般的でした。

 

1970年代以降から「医薬分業」へと政策誘導が始まったのですが、その原因は院内処方による薬価差益目当ての不必要な薬剤投与です。医師(または医師会)による自浄作用が期待できなかったから、あるいは不十分だったからでしょう。

 

医薬分業が加速するようになったのが90年代後半以降、公立の総合病院などの多くが院外処方に切り替え始めたのがきっかけだったようです。

 

この頃までの特徴としてもう一つ、秘密主義もあげられるでしょう。

医師は患者に投薬の情報をなるべく隠すのが一般的でした。「医者からもらった薬がわかる本」などが本屋に必ずありましたし、実際に医者からもらった薬には薬の名前も書いていませんでした。識別番号がその頃の名残ですね。

軟膏剤なんかは薬品名の書いた薬札を破ってから患者に渡すようになっていました。

分業率が上がるにつれ、薬品の情報がオープンになり今ではインターネットでだれでも知りたい情報を見つけることができるようになりました。

 

薬剤師会は何をしていたのか?

 多くの薬局がいわゆるパパママ薬局として地域に根付いた「町の薬屋さん」として、OTCや衛生材料、雑貨品などを販売していたのが、降って湧いた医薬分業ブームで調剤を中心にする薬局が増えたのでしょう。

効率を求め知り合いの医師の診療所の門前に店を構えて、衛生材料や雑貨品の品ぞろえは最小限にする門前薬局のビジネスモデルが出来上がってきました。

一方、調剤中心にすることを選ばず、OTCや衛生材料、雑貨品などで収益を上げるドラッグストア志向の薬局が誕生しだしたのもこの頃のことと思われます。

 

薬剤師会の構成メンバーはこうしたパパママ薬局から始まった数店舗の薬局を経営する人たちが多いのですが、調剤に関わる情報を共有することを命題としていたのでしょうか、世の中では処方箋は門前薬局で、OTCや雑貨はドラッグストアで、という認識がどんどん広がっていきました。

 

その結果、薬剤師会の構成メンバーは小規模薬局の経営者が中心となり門前薬局の集団に、一方のドラッグストアは徐々に規模を拡大しOTC医薬品供給の中心になっていきました。

 

薬剤師会は降って湧いた医薬分業ブームに対応するのが至上命題と化し、そのビジネスモデルは門前調剤薬局であり、今話題の健康サポート薬局のあり方からどんどん乖離していきました。

 

調剤薬局チェーンの台頭

 

 パパママ薬局が診療所の門前に店を構える一方、資本力のある薬局が大型病院の門前に立地を求めて展開し始め、どんどん巨大化していき調剤薬局チェーンも増えていくことになります。

命題は効率化と教育。待ち時間をいかに少なくするか、いかに少ない人員で運営するかということに加え、薬剤師の満足度を上げるためなのか社員教育にも注力することで、薬剤師を集め更なる店舗展開へとつなげていきました。

 

小規模門前薬局中心の薬剤師会の中では、規模に見合う発言権が得られないからか日本薬局協会(NPhA)を平成16年に設立し、一部の企業は日薬から退会したりもしました。

設立当初から大企業が構成していることもあり、日本薬剤師会、日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)と並ぶ業界団体として大きな影響力を持っています。

 

ドラッグストアの調剤路線強化

 調剤中心を選ばず、OTCや化粧品を販売の中心にして拡大をしてきたのがドラッグストアです。命題は市場原理の中での推奨販売。

日替わり商品などで集客し、高利益の保健薬や化粧品を推奨販売するための接客力が命でした。

 

業態(ビジネスモデル)としては、健康サポート薬局に最も相応しい業態でしょう。

しかしここ10年ほどでインターネットショッピングなどの影響もあり、雑貨品の低価格販売では集客に陰りが見え、集客と利益の柱が食品と調剤にシフトしてきました。

それと引き換えに推奨販売や接客は弱くなってきているなあと感じています。 

 

推奨販売が中心の頃は、薬剤師が十分に確保できず薬剤師不在の店舗なんてのもよく聞いた話でしたが、業界として登録販売者制度を勝ち取り、OTC販売と調剤を分離することで薬剤師が調剤専任となっていき、求人にも有利に働いてきています。

 

調剤路線を歩みだしたのが遅いのと、1店舗当たりの薬剤師数は少ないので、薬剤師としての見識を深めることが難しいのが課題でしょう。ただ、「自分しかいない」という場面も多いので決断力は早くから身につきやすいですね。

また、調剤専任の薬剤師が増えることで、ドラッグストアなのにOTCが苦手な薬剤師も増えていることが懸念されます。

 

院内処方ではだれが調剤しているのか?

 話を院内処方に戻します。

薬局で調剤し、患者に交付するのは薬剤師の仕事です。では身近にある院内処方の診療所では、だれが調剤し、説明してくれるのでしょう。

 

薬剤部のある病院では薬剤師が担当しているでしょう。

一方、開業医のクリニックでは、薬をくれるのは窓口の事務員、というところが多いのではないでしょうか。

薬剤師法第19条には「ただし、医師若しくは歯科医師が次に掲げる場合において自己の処方せんにより自ら調剤するとき、又は獣医師が自己の処方せんにより自ら調剤するときは、この限りでない。」との但し書きがあります。

看護師に余裕があるところなら看護師が行うところもあるでしょう。しかし、医師が自ら調剤し、患者に交付しているクリニックはそうそうないのではないでしょうか。

 

 なぜ医師自らが調剤しないのか?コストに見合わないからなんでしょうね。。。

 

院内処方に戻せば診療報酬は削減できるのか?

院外処方により薬価差益を得られなくなっても、医師による多剤投与が「ポリファーマシー」と言われ問題視されるようになってきています。

そんな中で、すべてを院内処方に戻して、少しばかり院内処方の調剤料を増やしたとして、医師が「割に合う」と感じるでしょうか。

 

在庫管理もしないといけません。調剤、投薬するスタッフの確保・教育、備蓄スペースも必要です。

 

現実的に考えれば、今更院内処方へ回帰するなんてどう考えても無理な話です。

 

ところで、ビジネスジャーナルの記事で「薬局、棚から100円の薬取るだけで手数料1100円?「儲けすぎ」批判強まる、大手社長に配当1億円超」というのが出ましたが、ドラッグストアは調剤でのもうけを原資に、食品をスーパーやコンビニより安売りできるという旨がありましたが、売上構成比や、粗利率、人件費について全く触れないバカげた記事です。

しかも、日医の会長の写真を掲載しているものだから、日医会長の発言のように錯覚を誘っているような記事。無責任ですよね。

  

「患者のための薬局ビジョン」って?

 とは言え、いわゆる門前薬局が今のままではいけないんだろうということには異論はありません。と同時に、どうしてこうなったのかの反省がないの?とも思います。

 

普通の企業は自らの成長や生き残りのために、企業理念なり戦略などを描いて経営者の指導の下にいかに実践していくか、を毎日努力しています。

業界団体においても同じで、業界全体が成長するために、あるべき姿、目指すべき姿、求められる姿などを描きます。

 

それなのに、国から「薬局はこういう姿になりなさい」と言われた薬局業界!

特に日本薬剤師会の体たらくには目も当てらません。まずはその反省をしっかりしなければ存在意義を自ら失うことにつながるでしょうね。。。

 

 

 

GE調剤率算出の落とし穴⁉

 

調剤報酬改定後、4月から後発医薬品調剤体制加算を算定するためにはこの1~3月の実績で要件をクリアすることが必要になりますが、前回の記事でも触れたように「2段階の要件を維持」になる可能性があります。

 

その場合、現行の65%、75%から10ポイントずつ上昇して75%、85%になるかもしれません。80%を超えてからの2~3%アップって相当キツいんですけどね。。。

 

そんなこんなで、私もさっそくどの品目を後発にしようかと検討を開始しました。

9月から12月までは後発への切り替えを我慢していた「オルメサルタン」「ロスバスタチン」を、12月中旬から切り替え始めましたが、それまでのオルメテック使用者(使用量)の85%にギリギリ足りるくらいまでしか切り替えられそうになく、今まで使用量が少ないため後発品の採用をしていなかった品目を後発に切り替えないといけないことが判明しました。

 

今回は、4月から後発医薬品調剤体制加算を算定するためのいろいろを考えてみます。

 

85%クリアに必要な置き換え数量の算出

 

各社のレセコンの集計機能で「後発医薬品調剤率」を確認していることと思いますが、この集計は「〇月~〇月の実績では後発医薬品調剤率は何%?」を知るための集計となっています。

 

ここでは、この集計にある数字を基に目標とするGE調剤率をクリアするために必要な先発品→後発品への置き換え数量を求めてみましょう。

 

レセコンにより集計様式は異なりますが、どの様式でも必ず

  • 後発品がある先発品の調剤数量(A)
  • 後発品(B)

という数字があるはずです。

GE調剤率=B ÷(A+B) で計算されています。

 

そこで、GE調剤率=85%、必要な置き換え数量を X とすると、

85% = ( B + X )÷( A + B ) となりますので、

X = 0.85 × ( A + B )- B で計算されます。

※置き換えしても全体の調剤数は変わりませんので分母の( A + B )はそのまま

 

私の薬局の数字を当てはめてみると

A = 96,305

B = 386,278

現行GE調剤率=80.04%

X = 23,917(A の 約25%)となります。

 

さて、ここからが問題ですよね!後発希望の患者さんにはほぼほぼ後発品で調剤しているつもりなので、4分の1を変えるとなるとなかなか大変そうです。

 

GE調剤率に影響するもの。。。?

 後発品に置き換えする候補を検討するために、A(先発品) の薬品別内訳を帳票を出力してみました。

この集計表の中で、数量が大きく、使用人数が少なめなものほど置き換え効率がいいということになります。

 

ただし、GE調剤率の算出には「健康保険に関わるもの」を算出するルールとなっているため、自費、自賠責、労災に関わる調剤はもちろん、生活保護やその他公費のみの調剤分は集計から除外されることになっています。

※各社レセコンでは、患者の保険番号で判別しているはずです

 

生活保護の患者さんに一生懸命ジェネリックを勧めても、調剤報酬上は全く評価されない仕組みって、どうなんでしょうね??

 

あとは、先発品だけど後発品より同額か安いもの、後発品だけど先発品より同額か高いものはどちらも集計から除外されます。

 

GE調剤率算出の落とし穴が!!

 A(先発品) の薬品別内訳の帳票を手に1品目ずつざっと見直してみたのですが、なんだか違和感を覚えたのです。

「この品目って後発あったっけ?」

 表を上から順に見ていくと、

などが、後発ありの先発品として集計されています。

 

その理由は厚労省のホームページにありました。

このページの下の方に、

後発医薬品の数量シェア(置換え率)

  =〔後発医薬品の数量〕/(〔後発医薬品のある先発医薬品の数量〕+〔後発医薬品の数量〕)
  =〔3で分類される品目の数量(★を除く)〕/(〔2で分類される品目の数量(☆を除く)〕+〔3で分類される品目の数量(★を除く)〕)

という記載があり、ここでいう2で分類される品目とは

2:後発医薬品がある先発医薬品(先発医薬品と後発医薬品剤形や規格が同一でない場合等を含む。ただし、全ての後発医薬品が経過措置として使用期限を定められている場合を除きます。後発医薬品と同額又は薬価が低いものについては、「☆」印を付しています。)

となっています。

 

つまり、アルファロール内用液は同成分の錠剤やカプセル剤が後発品にあるから、パキシルCR錠は普通錠の後発品があるから、ペンタサ顆粒94%はメサラジンの錠剤や50%細粒の後発品があるから、ポリフル錠は細粒なら後発品があるから、ということでそれぞれ「後発品のある先発品」となっているということのようです。

レセコンメーカー各社はこのページにあるリストを基に後発品に関するデータベースを作成していると思われるので、上記のような品目が分母に入ってきているのです。

 

現場薬剤師としては、後発に変えようがないのに何やねんそれ!ですよね。

 

とはいえ、メコバラミン錠や、アセトアミノフェン錠・細粒、バイアスピリン腸溶錠など後発品しかないような品目もあるので仕方ないような気もしてきました。

 

とにかく現場では、できることをどれだけ頑張るかしかないので、後発品採用を増やすことと、先発品希望の患者さんに改めて後発品への変更について聞いてみるしかないですね。

 

 

 

 

2018年(平成30年)診療報酬改定率が決定!

こんにちは。昨年の12月18日に次期診療報酬改定の改定率が厚労省から公表されました。

今月末には個別改定項目について煮詰められ、さらに1か月ほどかけて点数が設定されていくことになります。

 

さて、改定率について見ていきましょう。

 

診療報酬(いわゆる本体部分):+0.55%

  • 医科 +0.63%
  • 歯科 +0.69%
  • 調剤 +0.19%

薬価(医療費ベース):-1.65% (薬価ベースで約‐7%)

  • 薬価改定 -1.36%
  • 抜本改革 -0.29%

材料価格:-0.09% (薬価ベースで約‐7%)

 

本体部分は従来の、医科:歯科:調剤=1:1.1:0.3 堅持された形です。

 

薬価引下げ率は薬価ベースで約5.8%!

 

1月末頃になると、改定内容の個別項目が概ね明らかになってきて、そこでは調剤基本料や基準調剤加算、後発医薬品調剤体制加算など収支に直接かつ大きく影響する項目の方向性が見えてきます。

ただこの時点で重要なのは、薬価ベースでの薬価の引き下げ率です。

 

抜本改革による改定というのは、高額な新薬の薬価の見直しや新薬創出加算などの制度の見直しなどによるもので、店舗で大きく影響するのは通常の薬価改定によるものの方です。

薬価改定と抜本改革の引き下げの割合はおよそ、0.82:0.18 なので、通常薬価の引き下げ率は7% × 0.82 = 5.8% となります。

 

この数字は概ねこれまでの薬価改定と同程度と言えるでしょう。

皆さんの薬局の在庫価値が3月31日から4月1日になると、何もしなくても約5.8%下がってしまうということです。薬価ベースで1000万円の在庫があったとすると、4月1日には942万円になってしまう、58万円分の価値がなくなるということです。

薬局の備蓄品目と備蓄量によっては、引下げ率は増減しますので概ね5~7%程度の引き下げを見込んでおくといいでしょう。

 

今回改定では、長期に収載されている先発品の薬価引下げ幅を大きくするという話も出ていますので、後発医薬品調剤率が低い薬局では引下げ率は大きくなることも予想されますね。

 

後発医薬品調剤体制加算は2段階を継続か??

 

先日アルフレッサのMSさんからもらった資料には、後発医薬品調剤体制加算については、現状の2段階の要件設定が継続されそう、との記載がありました。

 

このブログで、「80%の1段階のみになりそう!」という記事を書いたので、私的にはショックなのですがそんなことを言っていてもしょうがないので、2段間の場合を想定しておきましょう。

もらった資料では、現状、65%(18点)、75%(22点)のところ、75%と85%になる見込みのような記載でした。点数はそのままスライドか?といった感じです。

 

(こちらもご覧ください)

pharmalabo.hatenablog.com

 

 

 今後のスケジュール

 

この後は、例年通りの流れとすると

1月末頃:個別改定項目の答申(点数なし)

3月上旬(5日頃):薬価改定含む診療報酬改定の告示

3月下旬:厚労省からQ&Aの公開、各地で厚生局の説明会開催など

となるでしょう。

 

 

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3月までに薬局ですべきことは?

 

現時点で薬局で取り組むべきことは、

  1. 在庫削減
  2. 後発医薬品調剤率対策

です。

 

在庫削減

 

  • 理想を言えば、3月末までの使用見込みを単品ごと算出して、なるべく使いきれるように発注すること
  • 返品:3月末までに使う見込みがない未開封品は高額品から返品
  • 過剰在庫の店間移動(チェーン店):なるべく早めに3月末までに使い切れなさそうな品目のうち、開封済みの品目は高薬価の物から優先的になるべく早めにチェーン内の他店舗に引き取りを依頼

 などの早めに取り組んでおかないと、3月になってからではアップアップしてしまいますよね。

特にチェーン内他店舗への引き取り依頼は、相手先店舗が3月末までギリギリの在庫になるように発注した後ではもらってもらえないことが多いので、早め(1月中がベスト!)に依頼しておきましょう。

 

返品は過去記事(毎年薬価改定になると、薬局はどうすればいい?? - 調剤薬局業務をExcelで快適に PharmaDataLabo)でも触れましたが、厳密には4月になってからでも構いませんが、経営上数字を正確に把握するためには3月中に返品伝票が来るように段取りしましょう。

 

3月末までの使用見込みを割り出す方法は、なかなか手間がかかるのですがExcelを使えばちゃんとできます。VBA(マクロ)を使えるなら、全品目(ただし、内服薬)について自動化することもできます。

(折を見て、紹介しますね)

 

後発医薬品調剤率対策

 

 過去記事では、後発医薬品調剤体制加算の要件は80%以上の1段階のみと書いたのですが、85%、75%の2段階になるとしたら現状で80%弱~80%前半の薬局は85%をクリアするために対策をすぐに始めたいところです。

 

私の薬局も80%をクリアしていて、12月にオルメサルタン、ロスバスタチン、イルベサルタンの3成分でジェネリックを採用したので80%は安泰と思って余裕こいていましたが、それでも12月単月の実績だと82%ちょっとでした。

 

やばいです!あと3%分も何とかしないといけません。

 

4月から加算を算定するには1~3月の実績でクリアすればいいので、すぐに手を打って何とか間に合わせたいものです。

 

ちなみに私の薬局では、3ヶ月の(薬価収載単位の)使用量が500~1500とそれほど大きくない品目で、今までなんとなく後発品を採用していなかった品目を見直し始めました。

 

調剤基本料、基準調剤加算の要件詳細は3月に決定か?

 

 調剤基本料についても議論が多く、チェーン薬局や集中率の高い門前薬局、敷地内薬局などの基本料を引き下げる話や、基準調剤加算の要件に電子お薬手帳の採用有無や、在宅関連実績の充実を求める話などがあるようです。

ただし、2年前の基本料の枠組みの改定の時は、細かい要件(月間受付〇回超、集中率〇%超など)は3月の告示まで詳細は出なかったので、今回も3月上旬まではやきもきしながら待つしかないかもしれませんね。

 

 

 

毎年薬価改定になると、薬局はどうすればいい??

 

(ボリュームがあるので、ぜひPCでもご覧ください)

 

来年度の診療報酬改定の議論の中で、今まで2年に1回だった薬価改定を毎年実施することについて、「2021年から実施する」という方向でまとまりそう、ということです。

 

ということは、

平成30年(2018年)4月 診療報酬改定・薬価改定・介護報酬改定

平成31年(2019年)4月

〇〇元年(2019年)10月 消費税8%⇒10%に増税

〇〇2年(2020年)4月 診療報酬改定・薬価改定

〇〇3年(2021年)4月 薬価改定・介護報酬改定

〇〇4年(2022年)4月 診療報酬改定・薬価改定

〇〇5年(2023年)4月 薬価改定

〇〇6年(2024年)4月 診療報酬改定・薬価改定・介護報酬改定

というスケジュールになります。

※現天皇の退位が2019年4月末になるのが有力だそうです。2019年5月からは新元号となりそうです。

 

つまり、「2020年以降毎年薬価改定が実施されることになる」ということです。

2019年4月に薬価改定をしないというのは、同年10月に予定されている消費増税の影響を含めて今の中医協で議論をすることは困難との判断もあったのでしょうかね。

 

前回の消費増税は2014年4月で、改定のタイミングとピッタリだったため、一包化の加算が7日当たり30点→32点になったりと一応消費増税の影響を踏まえたものでした。

しかし今回の増税のタイミングは改定から1年半も後なので、なるべく増税には触れないまま点数を決めたいという思惑もあるのでしょうか。。。

 

我々薬局で働くものとしては、御上が決めることにどう対応していくか、に尽きますので「毎年薬価改定」の売り上げと在庫への影響について考えてみます。

 

 目次

  • 薬価改定の売上げへの影響
  • 薬価改定の差益額への影響
  • 薬価改定の在庫への影響
    • 資産価値の目減り
    • 薬価差益額の算定への影響
      • みなし薬価差益率
      • 薬価改定前後の差益
  • 毎年改定の影響
  • 毎年改定にどう対処すべきか

 

続きを読む

「医療用医薬品の不正販売」は対岸の火事ではない!!

 

調剤薬局で本部側の役職を持つ方には、ちょっとショッキングな記事が出てしまいました。

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/trend/201711/553569.html

 

ウエルシアは2010年頃からか、当時の社長の肝いりで「非処方せん薬の販売」を始めました。当初は困っている方のお役に立つことと、そういう「武器」を持つことで他のドラッグストアとの差別化を目的としていました。

 

ですが、間もなくグループ会社の調剤部長の間で「売上げ競争」が始まり、その頃から「いつかは起こる事」だったのでしょう。

当時から「誤って」処方せん医薬品を処方せんなしで販売する事案があり、レセコン入力の際にチェックがかかるようにレセコンメーカーに機能追加を要請した、などの経緯もあります。

 

ちなみに、薬機法の規定では処方せんによらずに処方せん医薬品を販売等した場合は、「3年以下の懲役または300万円以下の罰金、または両方を併科する」となっています。(法第八十四条十七)

 

この医療用医薬品の不正販売は大手のドラッグストアに限った問題でもなさそうです。

 

皆さんの会社では従業員が薬局にある医療用医薬品を購入することを認めている会社も多いことでしょう。

 

ちょっとした症状のために、仕事を休んで医療機関を受診したがそれほど大した診断もなく、ごくありがちな処方内容の処方せんで家の近くの薬局で薬をもらった。ということがあったとしましょう。

 

そんな大したことがないなら、仕事場の薬局にある薬を薬剤師が選んであげれば、本人も、薬局の現場も助かる。ということも多いでしょう。

 

そんな時、場合によっては抗生剤が欲しい場合もあるでしょう。

事務スタッフが抗生剤を買いたいと言ってきたら、どうしますか???

そうです、事務スタッフに抗生剤を販売したらアウトなんです。。。

 

中には、それを分かっていて、薬剤師が購入したことにして個人的に譲渡する、なんてこともやってないですか?(しかもお金をもらっていれば”販売”です)

 

今回のウエルシアの件は最低限のガバナンスが利いていたとみることもできるでしょう。ガバナンスが機能していない薬局が全国5万薬局のうちどれほどあるかを考えるとぞっとします。

薬剤師会の幹部の経営する薬局も例外ではなさそうです。

 

ただ、今回は「元従業員」が行ったとされています。現在はウエルシアを退職しているのでしょう。現在もウエルシア社員だったら、保健所に相談していたでしょうか??

 本社側としては当該薬剤師が既に退職しているので、敢えてオープンにした方が企業イメージへのダメージを最小限に出来ると踏んだと考えるのが妥当でしょう。

 

 

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次に、今回の問題をシステム的な観点で考えてみます。

チェーン薬局ではいわゆる本部システムなるものを導入していて、各店の売り上げ、在庫状況が一元的に把握できるようになっていることでしょう。

 

  1. レジの売り上げと現金に相違はないか
  2. レセコン入力で算定した売上げの一部負担金と、他薬局への医薬品の分譲等の代金がその日のレジの売り上げと相違ないか

1.の確認をしていない薬局はほぼないでしょうが、2.をしっかり確認している薬局はどれだけあるでしょうか。レセコン売り上げは確認しているという薬局はあっても、分譲品の代金まで確認しているところは少ないのではないでしょうか。

 

さらに言えば分譲の際、在庫システムで出庫処理を行いますが、その時に「分譲単価」が適切かどうかまでチェックしてますか?通常は薬価で登録し、外税を合わせた金額を請求するでしょう。

しかし、担当者が故意かどうかは別として「適当な」単価で登録したらどうでしょうか?だれがどの時点で間違いに気づくことができるでしょうか。

 

更にさらに言えば、

  • 例えば向精神薬を「期限切れ」として廃棄処理をしてその向精神薬が本当に廃棄されたかどうかをどうやって確認していますか?
  • 本当に期限切れだったのでしょうか?

お金の問題ならその会社で解決すればいいだけですが、向精神薬を廃棄したように見せかけて横流ししていた…なんてことになっていたらどうしますか?

 

私たち医療業界は性善説を原則にして仕事が構成されてきました。グループ薬局では当たり前になっている本部システムも不正を抑止(又は監視)する目的で開発されてきませんでした。

なので本部担当者は本部システムから得られるデータを駆使して、不正の可能性がないかどうかをチェックする必要があります。

 

今回の件では3年間も放置されたままでした。

紙薬歴の薬歴未記載は現場に行って確認しないと分かりませんが、今回の不正はある程度データで判断が可能です。

本部のシステムやデータの担当者は何をやっていたのかな??と思わざるを得ないですね。また、氷山の一角かもしれませんので、現場からの自己申告を促しつつ、本部で今一生懸命データをさらっているかもしれません。

(広報IRで発表したので、これ以上は不正はない、ということなのかもしれませんが)

 

そもそもデータを活用していればこんなことにはならなかったのにね。。。

 

 

薬価差益で考えるAG(オーソライズドジェネリック)の採用

 

先に発売されるAG(オーソライズジェネリック)と、後で発売される他メーカーのジェネリックのどちらを採用したらいいか悩みどころですよね。

 

一番重要なポイントは、

  • 現在算定している後発医薬品調剤体制加算が維持できるか

になるでしょう。

これについてはこちらの記事をご覧ください。

pharmalabo.hatenablog.com

 

その他のポイントとしては、

  1. 本部指示
  2. MR、MSとの関係
  3. 剤形(OD錠・識別記号・色・大きさ・味など)、包装、など
  4. 薬価、薬価差益

などが挙げられますね。

今回は、4の「薬価及び薬価差益」の視点で、9月にAGが発売になったオルメサルタンとロスバスタチンについてジェネリックの採用を考えてみます。

 

ジェネリックの薬価

 

ある先発品のジェネリック(内服薬)が薬価収載される際、その薬価は先発品の5割となるが、銘柄数が10を超えると先発品薬価の4割となります。

つまりオルメサルタン、ロスバスタチンのジェネリックの薬価は次のようになります。

  5mg 10mg 20mg 40mg  
オルメテック 31.5 59.3 112.8 171.5  
AG「DSEP」 15.6 29.6 56.4 84.6 9月の時点では1銘柄のみのため先発品薬価の約5割
12月収載品(19社) 12.6 23.7 45.1 68.6 AGと合わせて10銘柄を超えるので先発品薬価の4割となる見込み

 

  2.5mg 5mg  
クレストール 63.1 121.3  
AG「DSEP」 31.6 60.7 9月の時点では1銘柄のみのため先発品薬価の約5割
12月収載品(25社) 25.2 48.5 AGと合わせて10銘柄を超えるので先発品薬価の4割となる見込み

 

 

薬価差益は、「薬価ー納入価」ではない!!

 

オルメテックの20mgを月に100錠使用した場合の薬価差益を考えてみましょう。

調剤薬の納入価は一般に「薬価x〇%」として卸と契約している薬局が多いのですが、ここでは「85%」としてみます。

 各薬局の売り上げを集計する際、

  • 売上=調剤報酬

ですが、利益は

  • 利益=調剤技術料+薬価差益

で表せます。

  • 調剤技術料=基本料+調剤料+薬学管理料

です。では、薬価差益はどうでしょう?

 

普通はレセコン出力した調剤報酬集計表などに記載される「薬剤料」に平均納入価率を乗じて求めることが多いでしょう。

  • 薬価差益=総薬剤料×(1‐平均納入価率)

では、平均納入価率はどうやって求めるか?正確に算出することは極めて困難なため、当月の仕入れた品目の総薬価金額と総納入価から求めるのが妥当でしょう。

  • 平均納入価率=総納入価÷総薬価金額

 

これをオルメテック20mg(100錠使用)に当てはめると、

 薬価差益=112.8円x100錠x(1ー85%)=1,692円 となります。

 

しかし、本当の薬価差益は

薬価差益=薬剤料ー納入価

であるため、「オルメテック錠20mgの100錠分の薬剤料がいくらか」が重要です

 

薬価と患者負担額

 先日の記事でも述べましたが、「薬価が半額」だからと言って「患者負担が半額」になるとは限りません

 

pharmalabo.hatenablog.com

 

調剤報酬の算定では、薬剤料の計算の仕方にあるルールがあります。

内服薬については同一処方内の薬剤を剤ごとにまとめた上で、1日分の薬価金額を合計します。

更に1日分の薬価金額合計の一円の位を四捨五入ならぬ「五捨五超入」して10円単位にして、処方日数をかけたものが薬剤料となります。

 

 

オルメテック20mg(@112.8円) 1錠 30日分の場合

1日分薬価(112.8円)

⇒五捨五超入:1日分薬剤料(110円)

⇒30日分薬剤料:3,300円(110x30)

⇒患者負担額(3割):990円

 

オルメテック20mg(@112.8円) 1錠 100日分の場合

1日分薬価(112.8円)

⇒五捨五超入:1日分薬剤料(110円)

⇒100日分薬剤料:11,000円(110x100)

⇒患者負担額(3割):3,300円

 

オルメテック20mg(@112.8円) 2錠 30日分の場合

1日分薬価(225.6円)

⇒五捨五超入:1日分薬剤料(230円)

⇒30日分薬剤料:6,900円(230x30)

⇒患者負担額(3割):2,070円…1錠処方の時の2倍よりも高い!

 

となります。

※今回は単剤処方の場合で考えましたが、同一「剤」の中に複数の薬剤がある場合はそれぞれの1日薬価金額を合計した上での「五捨五超入」なのですべての処方で正確な薬価差益を一度に計算することはほぼ無理なので、試算は単剤処方でのみ行います。

 

実質薬価差益の求め方

 薬剤料の算出ルールが分かったところで、実質薬価差益の求め方を確認しておきましょう。

オルメテックの納入価は薬価の85%とします。

 

オルメテック20mg(@112.8円) 1錠 の場合

1日分薬剤料(110円)

納入価:112.8x85%=95.88円

1日(1錠)当たり薬価差益額:110‐95.88=14.12円(12.5%)

 

オルメテック20mgが1日1錠で単剤処方された場合、1日分の薬価差益は14.12円となります。

 

 

このようにして、先発品、第一三共エスファのAGと他メーカーのGEの薬価差益について試算してみます。

 

納入価率については、

  • 先発品:85%
  • DSEPのAG:85%(一般卸から納品されほとんど値引きされないと仮定)
  • 他メーカー品:75%(ジェネリック専門の卸からの納品である程度の値引きを期待)

としておきます。(他メーカー品は専門卸のある東和薬品沢井製薬の品目を想定)

 

試算:オルメサルタン(1日1錠として)

 ☆5mg

  オルメテック 第一三共エスファ(AG) サワイ、トーワ など
薬価 31.5 15.6 12.6
1日薬剤料 30 20 10
納入価率 85% 85% 75%
1日薬価差益 3.225 6.74 0.55

先発品よりAGの方が薬価差益がありそうですね。もちろん患者負担も減りますよ。

他メーカー品は4割薬価の五捨五超入のおかげで薬価差益ほぼ0となっています。 

 

☆10mg

  オルメテック 第一三共エスファ(AG) サワイ、トーワ など
薬価 59.3 29.6 23.7
1日薬剤料 60 30 20
納入価率 85% 85% 75%
1日薬価差益 9.595 4.84 2.225

先発品で引っ張れるだけ引っ張って、GEにするならAGを採用するのがお利口でしょう。他メーカー品の薬価差益はAGの半分以下しかありません。

 

☆20mg

  オルメテック 第一三共エスファ(AG) サワイ、トーワ など
薬価 112.8 56.4 45.1
1日薬剤料 110 60 50
納入価率 85% 85% 75%
1日薬価差益 14.12 12.06 16.175

他メーカー品の薬価が先発品の4割として45.1円かそれよりも少し高ければ、最も薬価差益が取れます。

逆に45.0円か低ければ1日薬剤料が40円になってしまうため、薬価差益が10円減少してしまう微妙なラインです。

想定通りの薬価とすると、12月に発売されたら他メーカー品を採用すべきでしょう。

 

☆40mg

  オルメテック 第一三共エスファ(AG) サワイ、トーワ など
薬価 171.5 84.6 68.6
1日薬剤料 170 80 70
納入価率 85% 85% 75%
1日薬価差益 24.225 8.09 18.55

先発品とAGで薬価差益が3分の1になっています。12月に他メーカー品が発売になったらそちらを採用すべきでしょう。

 

試算:ロスバスタチン(1日1錠として)

 ☆2.5mg

  クレストール 第一三共エスファ(AG) サワイ、トーワ など
薬価 63.1 31.6 25.2
1日薬剤料 60 30 30
納入価率 85% 85% 75%
1日薬価差益 6.37 3.14 11.10

 こちらも薬価が微妙なラインですが、一応4割薬価として他メーカー品が一番薬価差益が大きいでしょう。AGの3倍超です。

 

☆5mg

  クレストール 第一三共エスファ(AG) サワイ、トーワ など
薬価 121.3 60.7 48.5
1日薬剤料 120 60 50
納入価率 85% 85% 75%
1日薬価差益 16.90 8.41 13.63

こちらもAGより12月発売の他メーカー品を採用した方がよさそうですね。

 

 

いかがでしょうか。薬剤料から薬価差益を検討してみれば、AGを採用すべきかが明確に分かりました!!

 

 

 

 

 

 

 

オルメテック・クレストールのジェネリック採用で悩むこと

 

AGと他のGEで薬価差益はどれくらいの差があるの??

 

東海地区で登録販売者試験の合格発表と試験問題の公開があったので、そちらの方に手がかかっていて、随分間があいてしまいました。

 

9月にオルメテックとクレストールのオーソライズジェネリック(AG)が第一三共エスファから発売されて1ヶ月半が経ちました。

皆さんの薬局では、もうAGを採用されましたか?

 

まだという薬局では、AGを採用すべきか12月に発売される他メーカー製品を採用すべきかで悩んではいませんか?

 

私の薬局では自動錠剤分包機を使用していて、オルメテック錠20mg、オルメテック錠10mg、オルメテックOD錠40mg、クレストール錠2.5mgの4製品用のカセットがあります。

また、後発医薬品調剤率は80%を超えていて、オルメテック・クレストールのGEを採用しなくても75%以上はキープできます。

 

そんな状況なので、9月のAGの採用は見送って様子を見ているのですが…第一三共第一三共エスファの「圧」が鬱陶しいのです。。。

そして、オルメテック錠10mgの在庫がそろそろ尽きそうで、オルメテックOD錠10mgに変更するか、AGに変更するかの決断をしなければならなくなってきたのです。

 

また、広域の病院からの患者さん(2名)にクレストールOD錠が処方されているのですが、卸から分割購入したいのですが、取引のある卸では取扱品目にありません(-_-;)

ジェネリックを1つ採用しておけば、普通錠でもOD錠でもどちらでも対応できるしなぁ。。。という状況でもありました。

 

ということで、しっかり考えてみました!!

 

ポイントは2つ。

  • 分包機のカセットがそのまま使えるか
  • 薬価、薬価差益はどうなるか

です。採用検討するGEは、第一三共エスファ(AG)、東和薬品沢井製薬の3つに絞って考えます。

 

カセットについて

 

カセットについては錠剤の大きさが課題となります。結果から言うと

 

オルメテック錠10mg

 =オルメサルタンOD錠10mg「サワイ」

 ≒オルメサルタンOD錠10mg「DSEP」

 

オルメテック錠20mg

 =オルメサルタンOD錠20mg「サワイ」

 ≠ オルメサルタンOD錠20mg「DSEP」、「トーワ」

 

オルメテックOD錠40mg

 =オルメサルタンOD錠40mg「DSEP」

 ≒ オルメサルタンOD錠40mg「トーワ」

 

クレストール錠2.5mg

 =ロスバスタチン錠2.5mg「DSEP」

 ≒ ロスバスタチン錠2.5mg「サワイ」、「トーワ」

 

沢井製薬のオルメサルタンOD錠は、オルメテックの普通錠と同じサイズでした。

 

 

薬価と薬価差益について

さて、メインです。

薬価を考えることは、売上と患者負担を考えることにつながります。

薬価差益をテーマにしているブログを見かけますが、的を射ているブログは見かけません。それは、薬剤料の算出方法について触れていないからです。

 

正しい薬価差及び薬価差益を求めるためには、薬剤料の算出が欠かせません。

 

 薬剤料の算出方法。。。

 

薬剤料の計算は、四捨五入ならぬ「五捨五超入」というルールで計算されます。

各薬剤の「1日分の錠数x薬価」を剤ごとに小計し、1円の位を「五捨五超入」して10円単位にして、処方日数をかけたものが薬剤料となります。

 

つまり、例えば1日1錠で単剤処方として

 

  • オルメテック錠5mg(@31.5円)⇒30円/日
  • オルメサルタンOD錠5mg「DSEP」(@15.6円)⇒20円/日

となります。

 

薬価は半額でも、患者負担は「3分の2」になるんです!!

知ってましたか?

 

また、後発品の薬価は同時収載品目が多いと安くなるルールがあり、第一三共エスファのAGは先発品薬価の5割、12月発売の他メーカーは一律先発品薬価の4割となります。

 

したがって、東和薬品沢井製薬のオルメサルタンOD錠5mgの薬価は

 31.5円 x 0.4 = 12.6円

となる見込みです(若干の上下はあるかもしれません)。そうすると、

 

  • オルメサルタンOD錠5mg「サワイ」(@12.6円)⇒ 10円/日

となります。患者負担は「3分の1」です。

 

薬価差益は?

 

次に薬価差益を考えましょう。

薬価差益 = 薬剤料 - 薬価 x 仕入れ

と表すことができます。

仕入率は薬局によってさまざまでしょうが、一般的に先発品の仕入れ率より、GE専門卸からの仕入れ率の方が低いと言えますので、先発品、第一三共エスファ、東和薬品沢井製薬の製品の仕入れ率をそれぞれ85%、85%、75%としてみます。

  • オルメテックOD錠5mg=30円ー31.5円x0.85=3.2円/日
  • オルメサルタンOD錠5mg「DSEP」=20円ー15.6円x0.85=6.7円/日
  • オルメサルタンOD錠5mg「サワイ」=10円ー12.6円x0.75=0.6円/日

五捨五超入のマジックのおかげで薬価差益の逆転現象が起きるのです!!

 

薬価差益で考えれば、オルメテックの5mgを扱っている薬局は、1日でも早く第一三共エスファのAGを採用することをお勧めします

仕入れ率が良いからと12月発売のGEを採用するのは間違いです!

 

次回の記事で、オルメテック、クレストール全規格での薬価差益について検証しますね。