いよいよ9月に大型AG(オーソライズドジェネリック)が発売されることが決まりましたね。
そう、その品目は、
- オルメテック(錠・OD錠)(5・10・20・40mg)
- クレストール(錠・OD錠)(2.5・5mg)
皆さんの薬局ではこれらの使用数量はどれくらいありますか。
9月に発売になるので、後発品調剤率への影響は「10月から」ということになります。後発医薬品調剤加算を算定している薬局は、発売前にその影響を把握しておきたいところです。
特に、GE調剤率が65%、または75%を少し上回っているだけの薬局は絶対に確認しておきましょう。
薬局長としては(あるいは本部担当者としては)、9月発売のAG(オーソライズドジェネリック)を採用したほうがいいのか、より安い納入価を期待できる他社製剤の発売を待った方がいいのか、を見極めたいですよね。ちなみに、他社製剤は12月に発売が見込まれています。
GE調剤率は、
GE調剤数量 ÷ 総調剤数量
で求められます*1が、総調剤数量には、「後発医薬品の存在しない先発医薬品」の調剤数量は除かれています。
10月になるとこの総調剤数量に、オルメテック、クレストールの調剤数量が加わり分母が大きくなります。
つまり、何もしなければGE調剤率は低下する、ということです。
また、GE調剤率は直近3か月間の実績を届け出て翌月1日から適用されることになりますので、例えば
8~10月の実績 → 11月中に届出 → 12月1日から適用
となります。ただ来年の4月には調剤報酬改定がありますので、いつも通りなら、
1~3月の実績 → 4月の指定された日までに届け出 → 4月1日から適用
となると思われます。
ということで、試算をしてみましょう!
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オルメテックファミリーの1か月の調剤数をTotal-O、クレストールファミリーの1か月の調剤数をTotal-Cと表すことにします。
GEを採用しない場合
= GE調剤数量 ÷ (今までの総調剤数量+Total-O+Total-C)
= GE調剤数量 ÷ (今までの総調剤数量+Total-Ox2+Total-Cx2)
③10~12月のGE調剤率
= GE調剤数量 ÷ (今までの総調剤数量+Total-Ox3+Total-Cx3)
12月半ばにAG以外の後発品を採用する場合
④10~12月のGE調剤率
= (今までのGE調剤数量+Total-Ox0.5+Total-Cx0.5) ÷ (今までの総調剤数量+Total-Ox3+Total-Cx3)
③の調剤率が、現在算定している要件(65%または75%以上)をクリアできるなら、これらの後発品は慌てて採用しなくても大丈夫です。
しかし、そうではないなら④ではどうでしょうか。
④で65%または75%をクリアできるならそれでもいいでしょう。
※ただし、使用している患者さんが100%ジェネリックへの変更に同意した場合
③④ではまるっきりクリアできない、というのであれば早めにAG(オーソライズドジェネリック)を導入した方がいいでしょう。
4月からはハードルが上がる?
4月の改定では算定要件が65%→70%に、75%→80%にそれぞれ引き上げられると噂されています。9月に仕入れた情報では65%→廃止、75%→80%の1段階のみになるという噂が有力のようです。
つまり、1~3月のGE調剤率が新要件を満たせるかが利益に直結します。
7割の患者さんがジェネリックへの変更に同意してくれるとして、
(今までのGE調剤数量+Total-Ox3x0.7+Total-Cx3x0.7)÷(今までの総調剤数量+Total-Ox3+Total-Cx3)で試算しておくといいでしょう。
★★ブログ主より★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
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