ようやく朝晩涼しくなってきましたね。
今回は在宅調剤には欠かせない、分包紙のコストについて考えてみましょう。
私の薬局ではタカゾノの分包機を2台(散剤用と錠剤自動分包用)使用しています。
分包紙は伝票を見れば1巻 約6500円(税込)なのですが、1巻の巻数(m)はどこにも表示されていません。
型番にある「20M」という文字から20mかとも思ったのですがそれではあまりにも高すぎるし、実際の交換頻度と合わなすぎでした。
通常1包80mmで分包してるので、20mだと
20(m) ÷ 80(mm/包) = 250(包)
250包しか分包できなかったら、分3で30日分(=90包)だと3人分も分包できないことになってしまいます。
ホームページやAmazonなどのショッピングサイトの製品情報にも巻数は掲載されていないのでどうしようかと思ってました。
そんな時にメンテナンスでタカゾノのサービスマンが来てくれ、ついでに1巻何mか聞いてみました!
現在はだいたい270mくらいだそうです。
原油価格の上下を巻数で調整して、納入価を据え置くために原則巻数はどこにも明記しないそうです。
ようやく1包の価格を計算できます。
270(m) ÷ 80(mm/包) = 3375(包)
6500(円) ÷ 3375(包) ≒ 1.9(円/包)
となります。
分3で30日分だと、1.9 × 90 = 171円 のコストとなります。
実際には分包開始までに10包程度の空包が生じますので、+20円 と思っておくといいでしょう。
分包紙のサイズを、80mm、60mmなど切り替えることもあるでしょう。
60mmの場合は、
6500(円) ÷ 270(m) × 60(mm) =1.4(円/包) となります。
在宅や施設の調剤をしていると、一包化の際に服用日を印字することもありますが、「日付が数日ずれた」くらいで全包を分包し直しとする前に、手間とコストがどの程度かをよく考えるといいでしょう。
分包の頭の方か、お尻の方の日付を手書きで修正すれば足りることもよくあります。
実際には、インクリボンのコストもかかってきますが、インクリボンの巻数(m)も情報が入ってきたら紹介しますね。